Column

2017.09.27

バナーブラインドネスとアドフォーマットについて




トレーディングデスク局
統括マネージャー
須賀 智和

バナーブラインドネスという言葉はご存知でしょうか?

2011年頃からのDSP(RTB)の登場により、「枠から人へ」という広告の「配信先」ではなく「誰に」配信をするかが重要視されるようになりました。
一方で、広告主側では公序良俗に反するサイトやコンテンツにはブランドを守るため配信することはNGとなるため、アドベリフィケーションを活用した配信もここ最近注目を浴びております。

■いかに広告(バナー)を見てもらうか?
ターゲットを明確にし、良質なサイトに広告を配信してもユーザーに見て(認識してもらう)もらわないと意味がありません。少し古いデータですが、2009年にComScore社が発表したレポートでは「4%のヘビークリッカー(1か月に4回以上バナーをクリックするユーザー)」が全クリックの67%を占めており、84%のユーザーは1か月の間に一度もバナーをクリックしないという内容があります。
※出典元: http://markezine.jp/article/detail/21916

このように、クリックというアクションで見ても一部のユーザーのみとなり、多くのユーザーは無意識のうちにバナーを無視してしまっていることが想定されます。また、サイト上に多数の広告枠がある媒体も数多く存在し、全てのインプレッションが必ずしもユーザーに見られているとは限らない状況といえるでしょう。特に、サイトの下部(フッター)にある広告枠はユーザーがスクロールして初めて見られることとなりますが、インプレッションとしてはカウントされてしまっており、課金形式によってはユーザーに広告(バナー)が見られていなくても広告主側に費用が発生してしまう問題も散見されます。

直近では、LINEの田端信太郎氏による「オーケー、認めよう。広告はもはや「嫌われもの」なのだ」という記事も話題を呼んでおり、見てもらえないどころか嫌われてしまっているという考察もあります。
※出典元: https://www.advertimes.com/20170515/article250119

こういった問題に対し、IAB(オンライン広告における技術的標準規格の策定を始め、動向調査や法整備などを行う組織)では、広告の50%が画面に1秒間以上表示されることをビューアブルインプレッションと定義しており、広告(バナー)の価値を明確にしております。バナーが見られていないとなるとビュースルーコンバージョンなどのビューをベースとした指標も意味が無くなってしまい、アトリビューション施策もクリックベースでしか打てなくなってしまいます。

ターゲットを明確にするだけでなく、適切なメッセージを適切な配信面かつ適切な掲載位置で確実にみられるように配信することがとても重要なこととなります。そのために、弊社では媒体選定において広告効果が高いことも当然ながらビューアビリティ(掲載位置)の指定や配信後のデータが取得できる媒体を選定し無駄のない広告配信を行っております。

■多種多様なアドフォーマット
広告(バナー)では、見せ方(フォーマット)も重要です。

従来は、以下のようなサイズのバナーが主流でした。

・728×90、468×60(横長サイズ)
・300×250、336×280(正方形に近いサイズ)
・160×600、120×600(縦長サイズ)
※PCの場合

その他にも、サイト訪問時や行動完了時に画面全体に表示されるウォール型広告やスキン型広告といったサイト画面の上部や左右をバナーで囲ってしまうような形式などもあります。また、スマートフォンではPCのような横長や正方形に近い形式のものに加えて、サイト上の記事やコンテンツの間に画像とテキストを組み合わせた形式で表示されるインフィードと呼ばれるものや画面をスクロールしてもついてくるオーバーレイという配信手法もございます。

上記のように様々なフォーマットがありますが、一方でページが見づらくなってしまったりスマートフォンの場合では誤タップをしてしまうといったようなユーザーにわずらわしく思われ、結果として広告が嫌われてしてしまうことにも繋がっていると認識しております。

メディア側としては、ユーザーに対してしっかりと見てもらいクリックしてもらうことでCPMを上げることができるため、残念ながらスマートフォン上ではユーザビリティを無視したような広告配信ありきのアドフォーマットも多く散見されているのが現状です。
こういった現状に対して、Googleはこのようなユーザーにとって不利益とみなされる広告に対する規制を進めております。

規制の対象としては、具体的に以下3つのような広告です。

1.ページのコンテンツを隠してしまうほど大きなポップアップ広告
2.表示を消さないとコンテンツにアクセスできない、ページから独立している広告
3.ページ上部に大きく表示され、スクロールしなければメインコンテンツが読めない広告
※出典元: https://webmasters.googleblog.com/2016/08/helping-users-easily-access-content-on.html

また、Googleは2018年にアドブロックを備えたChromeブラウザをリリースするという計画もしております。実際にブロックされるかどうかは、公開済みのアドエクスペリエンスレポートにて確認可能となっており、対象としては上記のポップアップ広告や
音声付の自動再生ビデオ、「コンテンツを表示するまであと何秒」といったタイプのプレスティシャル広告がございます。
※出典元: http://digiday.jp/publishers/google-reveals-sites-failing-ads-including-forbes-la-times/

改めてですが、このようにユーザーにわずらわしく思われ、嫌われてしまわないように適切な場所に適切なメッセージを考えて配信していくことは弊社としても重要な課題として捉えており、手動で広告の配信先や配信枠(位置)を確認しながら設定、配信を行っておりますが、システムやツールを活用して不適切なサイトやコンテンツに配信しないということも行っております。

具体的には、インテグラル・アド・サイエンス社、Momentum社と戦略的業務提携を行っておりアドベリフィケーションやブランドセーフティ、ビューアビリティに対する取り組みを社として進めております。

※参照先: http://s1o-i.jp/news/2017/1192/
※参照先: http://s1o-i.jp/news/2016/791/

このような取り組みを推進し、単純なCPAやCVありきの広告配信ではなくユーザーにとって最適な広告配信を行うことを進めております。

■最後に
バナーブラインドネス、アドフォーマットについては広告主やメディア側の広告をもっと見てもらうには?クリックしてもらうには?といった思惑が大きく影響し、ユーザーにとって不快感を与えてしまうものもあります。短期的には強引にでも広告を表示し、クリックされるような広告配信は効果は改善することもありますが、長期的にみるとブランド毀損が発生する可能性が高く、効果が悪化していくことも想定されます。

弊社では短期的な効果を追い求めるだけではなく、長期的な視点からユーザーにとって適切な広告配信を行うことが重要だと考えております。

様々なツールを活用した取り組みは弊社でも事例が多くございますので、ご興味がある場合はぜひお気軽にお問合せ・ご相談ください。



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