Column

2016.08.25

専門家集団によるプロジェクト化(ブティック構想)の取り組み


トレーディングデスク局
Sales Division マネージャー
須賀 智和

昨今、Webプロモーションを実行するにあたり、1社(特定の広告代理店)だけに任せるのではなく、各領域のプロフェッショナルを集めて機能別組織(プロジェクト)を構築する企業が増えています。

実際に戦略立案/分析/データ構築/広告運用等、様々な領域で新しい考え方や技術等が次々と出てきている現状において、1社(特定の広告代理店)に全ての領域を任せることで創出できていた、自社や業界に対する知識や知見の価値や優位性が以前に比べて弱くなってきていると感じる、と広告主企業からご意見をいただくこともありました。

■なぜ、専門家集団によるプロジェクト化が増えているのか?
Web、リアルを問わず様々なプロモーション手法や施策が次から次へと確立されてきており、内容も複雑化してきているため、専門的なスキルや知識がより重要です。そのため、一企業内の組織ではどうしても限界があり、領域に特化した専門企業と連携したいというご要望が増えているのではないかと考えます。
※1社(特定の広告代理店)の中で各領域を専門とする組織を抱えている企業も多くありますが、事実として広告運用においても弊社に対して代理店の運用部門組織からご相談やご依頼をいただくことが非常に増えています。

また、企業側も知識やノウハウの属人化に対して懸念を持っており、自社で知識やノウハウを蓄えてデータを保有し、各領域のプロフェショナルと向き合いプロジェクトマネジメントを行っていくという流れが出てきました。

■専門家集団によるプロジェクト化のメリット、デメリット
メリットに関しては、当然のことながら領域に特化した会社になるため、より詳細な施策や手法の提案、実行力に秀でている点です。また、各社と直接やり取りをすることによって組織間での調整等が発生せず、目的に対してやるべきことを明確かつスピーディーに対応できます。

一方で、デメリットに関しては各領域担当の会社と個別での契約/やり取りが発生するため、対応リソースや議論、ディスカッションできる最低限の知識が必要となります。加えて、どの会社が各領域で本当に強いプロフェッショナルなのかどうかの見極めも必要となります。

つまり、新しい手法や取り組みに対してスピーディーに実行することが可能となりますが、担当者としてより知識が必要となり、対応リソースも掛かってしまうことが懸念されます(パートナー選定における目利き力のようなものも求められるでしょう)。

■会社ではなく人を選ぶ
領域に特化した会社となると、基本的にはその担当者は対象領域に対してプロフェッショナルな知識、スキルを持っているはずです。一方で、プロジェクト化してパートナー各社で目的に向かって進めていくとなると、自社の担当領域外の基礎的な知識やスキルも必要となります。

ここが非常に重要なポイントとなり、自社の領域しか分からない担当者がアテンドされてしまうと、プロジェクトとして進めるにあたって部分的な視点に陥りがちになり、全体として何をやるべきで何が最適なのか?という視点を持てない可能性が高いです。これを避けるためにも、パートナー会社選定後にプロジェクトに参加してもらう担当者の経歴やスキルをしっかりと確認する必要があると考えます。最近は、コンペ時のRFPにも担当者の経歴や過去の実績記載が必要なものも多く見受けられます。

■弊社の取り組み事例
ある企業のDMP構築、導入における取り組みは以下のような流れで実行しました。

<構築、導入前>
(1)DMP構築、導入目的の明確化
(2)対象データの選定、現状把握
(3)データ整備、フロー整理
(4)分析データ項目の洗い出し
(5)各専門プレイヤーの選定

<構築、導入後>
(1)クラスタリング軸の選定
(2)活用範囲の決定
(3)配信、分析結果のフィードバック
(4)結果をもとにした活用方法の議論

この他にもWBSの策定や各社が集まる定例会日程の設定、個別に集まる分科会の設定等も必要となりました。

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このようにフェーズごとにタスクを細分化し、そのタスクに対しての役割分担を行うことで、各社の専門領域において存分に力を発揮しスムーズにプロジェクトが進行しました。

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■弊社の取り組みについて
上記DMPの取り組みに限らず、弊社は広告主企業に対してインハウス支援も行っています。
専門領域であるトレーディングデスク(広告運用)において、プロジェクト内の一つの機能としてご相談いただくこともありますが、そもそも「運用型広告って何?」「DSP、アドネットワークって何が違うの?」「広告の運用って実際何をやってるの?」という疑問をお持ちの広告主企業も多いのが現状です。こうした状況に対し、知識を補完する勉強会の実施や具体的な広告運用ノウハウの提供を行い、スキル習得のサポートも行っています。

<勉強会(講義)>
(1)インターネット広告概要(市場形成~最新トレンド)
(2)DSP市場の変遷と展望
(3)アドテクノロジー商品概要
(4)広告運用基礎

<ケーススタディ>
(1)実運用内容をもとにしたグループワーク
また、広告主企業に常駐して実際に隣の席で広告運用を行うことや、社内外で関連する方々との打ち合わせに参加して各種対応のサポートをさせていただくケースも増加しています。
こういった取り組みは、専門家集団によるプロジェクト化も行いつつ、プロジェクトリーダーとしての役割を担う広告主企業の担当者をサポートするという2つの機能を提供するかたちとなります。

(2)専門領域における実行機能(広告運用)×インハウス支援(知識向上、スキル習得サポート)
この2つの機能を提供することにより、プロジェクトのスムーズな構築と円滑な進行が実現できると考えます。

■まとめ
デバイスの多様化や世の中の様々なものがデジタル化することにより、従来のプロモーションの手法や考え方がより複雑化しています。その中で効率的かつ最適なプロモーション活動に取り組むには、専門領域に強みを持つ複数の企業とプロジェクトを組み、目的に向かって推進し続けることが重要となります。
また、プロジェクトリーダーとなる広告主企業のご担当者は、明確な目的設定とディレクション力の必要性がより強まると考えます。

広告運用領域を専門とする弊社は、さらに実力に磨きをかけていくよう邁進します。
現在パートナーシップを結んでいる各企業様はもとより、まだご利用いただいていない様々な企業様により価値をご提供できるような取り組み方を模索していきます。広告運用領域に関わらず、本コラムで言及した体制・運営の考え方が、専門家集団のプロジェクト化の促進や広告主企業と専門性の高い企業双方でのメリット享受に繋がれば幸いです。

なお、弊社インハウス支援の導入実績は22社あり、広告主企業以外にも代理店や媒体社、アドテクベンダー等ございますので、ご興味があればお気軽にお問い合わせください。


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