Column

2016.10.21

広告収益向上に向けたコンテンツ評価の考え方


トレーディングデスク局
Marketing Design Division
青木 文香

最近、多くの媒体社様にお会いする機会があります。その際、掲載するコンテンツに対して「そもそもどういった指標で評価すべきか悩んでいる」といったご相談をいただくことが増えてきました。
多数のWeb解析ツールがあり、Google Analytics(以下「GA」で省略)1つとっても、PV数、滞在時間、直帰率等を含め、多くの指標があり混乱してしまうことも多いようです。(当たり前かもしれませが、結果としてどのコンテンツのニーズが高いかを把握して他コンテンツの制作に活かす、もしくは販売する広告パッケージに活かすことに繋がっていきます)

こうした状況を打破していくために、弊社ではGAのデータをベースにしたコンテンツ評価の考え方や、実際にコンテンツを評価していくための分析フォーマットを提供しております。そこで、本コラムではコンテンツ評価の考え方についてご紹介します。

■コンテンツの目的
企業は何かしらの目的(例えば「商品やサービスを購入してもらう」等)のために、ユーザーと良好な関係を築く必要があります。その関係構築の媒介となりうるのがコンテンツであり、「適切なユーザーに適切な情報を届けること」を目的として書かれています。

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■見るべき指標
コンテンツを評価するにあたり、「この指標を見るべき」というルールはありません。前述の目的の通り、適切なユーザーに対して適切な情報がどのくらい届いたかを計測できる指標を「見るべき指標」とすれば良いのです。状況によっては、コンテンツを制作した目的に沿って、評価する指標をカスタマイズする必要があります。

例えば、「女性に対して商品を認知させるために、SNSでユーザーに拡散してもらえるような情報を届けること」を目的としてコンテンツAを制作したとします。見るべき指標としては、

・女性のFacebookのいいね!数やシェア数、Twitterのリツイート数
・女性のSNS(拡散されたリンク)からの流入数
・女性の新規ユーザー数

等が、あくまで一例ですが挙げられます。このようにコンテンツの目的に応じて見るべき指標を決めておくことで、GAを開いた際にその他の指標に惑わされることなく評価へと繋げることができます。

■評価基準
実際に決めた指標を見ると、その数値をどのように評価すれば良いか判断が付きません。この問題を解決するため、弊社では指定した指標を偏差値に変換して評価基準としています。偏差値は特定の数値を相対的に評価するものです。平均の偏差値を50とし、50より上の数値なら平均より上、下なら平均より下の評価になります。

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参考:https://nanapi.com/ja/121346

偏差値を使用するメリットについて、先ほど例で挙げた「女性のSNS(拡散されたリンク)からの流入数」で見ていきます。下図のようにコンテンツAを評価したい場合、通常の数値ではコンテンツAの数値6,000人が高いのか低いのか分かりません。このコンテンツAの数値を偏差値に置き換えると、偏差値が60となり50以上になります。そのため、他コンテンツと比較してコンテンツAの「女性のSNS(拡散されたリンク)からの流入数」が多いことが分かります。

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結果を踏まえると、コンテンツAは女性ユーザーをSNS(拡散されたリンク)からサイトへ流入できており、コンテンツとして成功したと評価できます。
また、女性の流入偏差値が高い他のコンテンツと比較し、「女性はテキストが短めで写真が多いコンテンツだと反応が良い」「テキストを箇条書きにして分かりやすくしたらもっと流入が増えるかもしれない」等の仮説を立て、次のコンテンツ制作に活かすことで意図したターゲット毎に最適化していくことができます。

■環境整備
見るべき指標が分かって評価基準が整理できても、それを確認できる環境がなければ意味がありません。見ると決めた指標の偏差値を簡単に確認できるよう、弊社では2種類の分析フォーマットを用意しています。1つは、お客様に合わせてGAをカスタマイズしエクスポートしたデータを貼り付けるだけで、偏差値を自動算出するエクセルフォーマットを提供しています。

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フォーマットの見方について、再度コンテンツAの例で補足します。
例ではユーザーを女性に絞っていたため、適切なユーザーから「性別」の欄を選択します。指標は「SNSからの流入数」を選択すると、下図のように男女別の「SNSからの流入数の偏差値」が確認できます。

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上図より男性の偏差値が低いことからも、コンテンツAが女性に対して意味のあるコンテンツだったと確認できます。

2つ目はカスタムできる範囲は狭まりますが、GoogleスプレッドシートとGAを連携させて自動集計を行い、スプレッドシート上で確認できるような環境構築も行っています。

■広告収益向上に向けて
メディアの広告収益向上に向けての取り組みもご紹介します。
広告主が出稿したいと考える背景には、リーチしたいターゲットが必ずいます。「高年収の人」「アパレルに関心がある人」等、メディアやコンテンツの特性が出稿の判断基準になります。しかし、メディアの中で意図したターゲットがどのコンテンツを見ているかは、メディア側も広告主側も不明瞭のまま進めることが多いように感じています。

ここでコンテンツを評価できているかどうかで、広告収益に違いが出てきます。前段まででご紹介したように、目的ごとに評価して優劣を付けることで、付随する広告枠も同様の評価を下すことが可能になります。コンテンツ評価を活用し、広告主のターゲットに対して評価が高い広告枠をパッケージ化して提供することで、広告枠の単価を引き上げることができます。また、アドフォーマットやクリエイティブ構成のポイントも、コンテンツやメディアの特性から示唆することが可能になります。クリエイティブが変わることで、広告効果も全く異なるものになります。

広告収益向上に向け、カバレッジ率を注視した運用やレムナント在庫管理等、コストの関連項目に目が行きがちですが、自社のコンテンツを評価・理解し、広告主が必要としている広告枠を提供することが重要です。所持しているコンテンツや、情報を求めて来訪してくれるユーザーにより向き合うことで、メディアとしての資産が向上していきます。

■最後に
今回はコンテンツ評価の考え方についてご紹介しました。目的から見るべき指標を限定し、偏差値で相対的に評価する考え方はコンテンツ評価のみならず他の分析でも役に立ちます。考え方や実際の計算の仕方等、ご興味やご要望等ございましたらお気軽に弊社にご連絡ください。


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